名馬列伝 ドバイミレニアム


ミレニアムイヤーにあたる2000年のG1ドバイワールドカップを制したドバイミレニアム。
その馬名には、ドバイワールドカップを一から創り上げ、その優勝に情熱を傾けるモハメド殿下の願いが込められていた。
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ドバイミレニアム Dubai Millennium
1996年3月20日生 イギリス産 牡 鹿毛
父:シーキングザゴールド
母 :コロラドダンサー
母の父:シャリーフダンサー
通算成績10戦9勝
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ドバイミレアニアムは1996年にイギリスで生まれた。
父はアメリカの名種牡馬シーキングザゴールドで、母はG2ポモーヌ賞、G3ミネルヴ賞とフランスの重賞に2勝を挙げたコロラドダンサー。ドバイのモハメド殿下の手による自家生産馬だった。
モハメド殿下は、幼年時代を順調に過ごしたこの牡馬を「ヤゼール」(Yazeel)と命名。続いて本格的なトレーニングを施すため、当時モハメド殿下が所有する2歳馬の前線基地となっていたフランスのエブリ調教場(元競馬場)に送り込んだ。
そして、ここで早くもヤゼールはその才能を示す。調教で余力たっぷりに同期のライバルを翻弄して見せたのだ。モハメド殿下の2歳馬といえば、良血の素質馬が揃っていることで有名。その中で、一頭、抜きんでた実力を見せたのがヤゼールだった。この調教を見たモハメド殿下は、急きょヤゼールから「ドバイミレニアム」(Dubai Millennium)と馬名を変更。2年後のミレニアムイヤーに、モハメド殿下の地元ドバイで行われるG1ドバイワールドカップをこの馬で必ず制す。そんな願いが込められた命名だった。
ドバイミレニアムはモハメド殿下の期待に応えるように、名馬への階段を駆け上がる。 デビュー3連勝で迎えたG1英ダービー(芝12f10y)こそ、キャリア不足もあって9着に敗れたものの、持ち前のスピードを最大限に生かせる中距離・マイル路線に矛先を向けると連戦連勝。重賞初制覇となったG2ユジェーヌアダム賞(芝2000m)を皮切りに、G1ジャックルマロワ賞(芝1600m)、G1クイーンエリザベスⅡ世S(芝8f)と重賞3連勝を記録して3歳シーズンを締めくくった。
そして、迎えたミレニアムイヤー。
4歳になったドバイミレニアムはシーズン初戦となったマクトゥームチャレンジラウンドⅢ(ダ2000m)で初ダートを難なくこなして優勝すると、続く本番のG1ドバイワールドカップ(ダ2000m)も逃げて1.59.50のコースレコード&6馬身差の圧勝。モハメド殿下の願いがついに結実した瞬間だった。レース後、モハメド殿下は「私の20年にわたる競馬キャリアの中で、私が持った、あるいは見た馬の中で最強だ」と感激に震えながら語った。
その後、芝に戻ってイギリスのG1プリンスオブウェールズS(芝10f)を8馬身差で圧勝。芝でもドバイのパフォーマンスを再現したドバイミレニアムだったが、8月のある日の調教中に右後肢を骨折。モハメド殿下所有のイギリス・ダルハムホールスタッドで種牡馬入りした。
現役時代の圧倒的な強さから、種牡馬としても大きな期待がかけられていたドバイミレニアム。しかし、なんと種牡馬入り初年度にグラスシックネスという病を発症。2001年4月29日、5歳という若さで急死してしまう。
遺された産駒はわずかに56頭。その中からG1愛2000ギニーを制し、今は、かつて父がいたダルハムホールスタッドで種牡馬となっているドバウィというトップホースを送ったドバイミレニアム。その種牡馬としての能力の高さを疑う余地はない。その血を継ぐ馬の中から、ドバイミレニアムに匹敵するような名馬が現れることを期待するとしよう。
文・秋山響(TPC)
| 第5回 ドバイワールドカップ(Dubai World Cup) |
| ナドアルシバ競馬場 ダート2000メートル 2000. 3.25 |
| 着順 |
馬名 |
齢 |
騎手 |
調教師 |
タイム(着差) |
| 1着 |
ドバイミレニアム(Dubai Millennium) |
4 |
L.デットーリ |
S.ビンスルール |
1:59.50 |
| 2着 |
ベーレンズ(Behrens) |
6 |
J.シャベス |
H.ボンド |
6 |
| 3着 |
バプリックパース(Public Purse) |
6 |
C.ナカタニ |
R.フランケル |
5 1/2 |
| 4着 |
プエルトマデロ(Puerto Madero) |
6 |
L.ピンカイ Jr |
R.マンデラ |
頭 |
| 5着 |
イクトンパーク(Ecton Park) |
4 |
C.マッキャロン |
W.ウォルデン |
3 |
| 6着 |
ワールドクリーク(World Cleek) |
5 |
加藤和宏 |
新井仁 |
1 1/4 |
| 7着 |
ランニングスタッグ(Running Stag) |
6 |
S.セラーズ |
P.ミッチェル |
2 |
| 8着 |
インディジェナス(Indigenous) |
7 |
B.マーカス |
I.アラン |
1/2 |
| 9着 |
リアスピア(Lear Spear) |
5 |
N.ポラード |
D.エルスワース |
3/4 |
| 10着 |
セインツオナー(Saint's Honor) |
4 |
K.デザーモ |
D.ドレイス |
2 1/2 |
| 11着 |
ストゥルデルフィッツ(Strudel Fitz) |
5 |
J.ヴェラスケス |
J.ヴィッチ |
3 |
| 12着 |
グラシオソ(Gracioso) |
4 |
S.ギヨ |
S.ビンスルール |
5 |
| 13着 |
ワールドリーマナー(Worldly Manner) |
4 |
J.ベイリー |
S.ビンスルール |
3/4 |
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